みんなで四国旅行に行った週、にじ屋でイチマルから「ねえ、オレたちどこ行ったんだっけ?」と何度聞かれたことか。
数日前に行ったばっかりの場所を忘れるか?(笑)
しかも一日に何回も聞きに来るってどういうこと?(笑)
これ、何回も聞きに来て何してんのかと思ったら、顔見知りのお客さんが来店する度に、旅行の話をしに行っていたんですね。
「うどんたくさん食べたんだよ、うどん!」
「あと、鶏のやつも食べた!」
「あとね、船にも乗ったんだよ!」
仕事そっちのけで何やってんだオマエは!と(笑)。
でもですねえ、素敵なことだなって思ったのです。イチマルは、自分の楽しかった旅行のことを話したい相手がこんなにもたくさんいる。彼が虹の会に来たばかりの頃からは考えられないことだな、と。
イチマルは、とある場所で、私たちがやっているバンド「スーパー猛毒ちんどん」のライブを見て「あそこに行きたい!」と虹の会にやってきました。
イチマルはにじ屋に来たばかりの頃、文字通り「目が三角」でした。なんだか常に苛ついている。そしてちょっと気に入らないことがあると、すぐ怒りが爆発して誰かに手を上げてしまったり。今にじ屋にいるイチマルからは、なかなか想像できませんね。
彼の中には当時、「仲間」という感覚がなかったんだろうな、と思います。そんなことをしたら「仲間」は「仲間」でいてくれなくなってしまう、ということを知らなかったんじゃないかと。
虹に来る前に所属していた場所の話を聞いてみても、一緒にいた人の名前を全く覚えていない。唯一覚えていた人の名は、イチマル曰く彼をいじめていた人の名。
虹の会は、基本的には「来るモノ拒まず」です。にじ屋で「働きたい」という人が来るときも、一緒に働きたい!という思いがあれば、基本的にはじゃあ一緒にやっていきましょう、というスタンスです。
でもまあ、一応会議で「彼と一緒にこれからやっていこう」という確認をみんなでするわけですね。
で。
「彼とは一緒にできない」
という意見がにじ屋メンバーから出たのは、今のところ後にも先にもイチマルの時だけです(笑)。
それくらいイチマルは、みんなに脅威を与えていた。でもまあ、それから…もう8年くらいになるのかな?イチマルはみんなから仲間はずれにされたり、どなられたり、もちろん失敗なんか何百回としながら、それでもそれらをみんなと一緒に乗り越えて、今のイチマルの目は三角どころか、その横には笑いじわがくっきりと刻まれています。
そして毎日ボケ倒し(←天然です(笑))、常にみんなの中心で笑いをとっている。そんなイチマルに憧れたのか、新米のコウヘイは、何かっつーといつもイチマルにくっついている。「イチマルでいいのかよ~(笑)」なんてみんなに言われながら。
今度会ったらじっくり見てやってください。あんなにハッキリした笑いじわ、なかなか見られません(笑)。
今じゃ、「あれ、今日イチマルくんいないの?あの明るさに会いたくて来たのに」なんて言うお客さんも。
私も、あの明るさとバカさ(←誉めてます)に救われることはたくさんある。うるさくてウザいと思うことも多々あるけど(笑)。
カズミ