介助者の募集をしています、というのを、職安とか「福祉の人材バンク」とか公的なところにも出しているのですが、申請を出すときに応募の傾向を聞いたんだけど、という話を聞きました。
介助の仕事を探している人は、最近だと、個人の家に介助に行くよりも、施設の方が安心だと感じている人が多いんだそうです。
何かあったときに、施設の方がまわりにたくさん人がいるから対応してもらえて安心だから、と。
なるほど「看護」や、「介護」だとしたら、そう感じるコトもあるだろうなと思います。
でも障害者の手足となって動いてくれる介助者を求めている私たちにとっては、ちょっと違和感があります。「何かあったとき」…なんとかするのは障害者、だからです。社会の介助を使っている障害者の多くがそうであるように、私たちは「お世話してくれる人」を求めているのではなくて「自分の指示で動いてくれる人」を求めているので、基本的に介助の上で「何かあったら」その責任を取るのは障害者本人なのです。
もっと言うと、もしその責任を障害者本人が負うのでなければ、介助者は障害者の指示で動くなんて恐ろしくてできません。自分の好みや自分のやり方と違っても、「歯磨きまだやめないで」と言われたら、5分でも10分でも「おわり」と言われるまでやるのが介助なのです。もし自分が歯磨きしていて、明日デートだから気の済むまで歯をキレイにしていきたい場合、人に「それはやめろ」といわれることはないですよね。それができるのが介助なのです。
私自身はいま自分で歯を磨けるけど、もし介助を使ってするようになったら、私の責任で動いてくれる介助者にたのみたい。わたしが磨きたいところを磨きたいだけできる歯磨きが叶う生活をしたい。
で、翻って施設ですが、介助者一人で何人もの障害者の介助をする、夜中は一人で数十人もの介助を、というのも聞いたことがあります。「まだ寝ていたい」「もう少ししてからご飯を食べたい」という人がいたときに、施設では対応できないと思うのです。介助者の権限で「もう起きてください」「今ご飯食べちゃってください」って「言わなければならない」。さらに言うと「トイレもうちょっと待ってください」って言わなきゃいけない施設で、どんな対応してもらえるのかしら、というのは疑問です。
何かあったときに…。
私たちの介助においても、一対一の介助のなかで、当事者同士の二人では折り合いがつかない場面があったとしたら(お互い敬意を持って話したとしても伝えきれないとか理解できないとか…)そういうときは、第三者を交えてお互いの話を聞くということはしています。
虹の会には、介助を使っても、自分の生活に責任を負おうとしている障害者と、そういう障害者の責任を理解しきちんとその責任を障害者に求めようとする介助者と、その生活を維持するために立ち会う第三者がいます。
そういう障害者の生活が実現できるのも介助者のなり手なしには叶いません。興味がある方はぜひお気軽に、様子を見に来てください。介助の見学も対応します。
あき
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男女ともに介助者を募集しています。
地域で生活する障害者の生活介助をする仕事です。
資格、経験の有無は問いません。(採用後に研修あり)
◆勤務場所:さいたま市桜区
◆勤務時間:9時~17時/17時~翌9時/15時~翌7時/19時~翌11時など
◆給与:時給1200円~/月給21万円~
◆待遇:時間数により、社会保険あり、有休、産休、手当など