緊急!独自調査~JR東日本が押し進める駅の無人化~
なぜか全くニュースになっていない
「自分たちの地元から問題提起」
◆対応するのはインターホン
ハトミが南与野駅に下車しようとして駅員が昼休み中なので、という理由で南与野駅下車が出来なかったという事態が起きたのが数ヶ月前のこと。
私の車いすは割と軽いので普段駅員にスロープの設置を頼まなくても電車の乗り降りは特に問題が無かったので、ハトミから話を聞くまであまり気にも留めていなかった。ただ、他の大きな駅を使ったときホームや駅改札にいる案内や車いす対応が駅員からいつの間にか民間の警備会社の警備員に変わってきたな、駅員がだいぶ減らされているんだと、いうことはかなり気にはなっていた。
その後、障埼連の國松さんにも付き合ってもらいハトミと南与野駅に話しを聞きに行こうと駅に行ったら日中のほとんどの時間が駅員不在時間でその日駅員と会うことも出来ず改札にあるインターホン越しに別の場所にあるお客様センターのオペレーターとしか話せず、事態の深刻さに驚いて帰ってきたのだった。これはもしかしたら全国的な規模で駅員無人化が進んでいるのではないかと、國松さんに協力してもらい情報を収集しようとしたが、事態はとんでもないことなのにもかかわらず、静かに始まっていてまったくニュースにもなっていない状態だった。
その後最近になって國松さんが首都圏の駅でも111駅が早朝無人化になっているらしいという情報を教えてくれた。
地方の利用者数の少ない駅ではなく東京神奈川埼玉千葉という日本の中でも利用者数が多い駅でそのような事態になっていることにゾッとした。
◆返答しないJR東日本
この状況に困った人たちが直接JRに意見を述べたり要請をしたらしいがJRは直接この件について答えようとはしていない、と聞いた。
直接駅へ行っても駅員は不在、駅に電話をしてもJRへ繋がるわけではなく子会社のステーションサービスセンターのお客様センターのオペレーターに繋がり「そのようなご意見があったこと伝えます」で終わってしまう状態。
立ちはだかる敵が大きすぎてどうしたモノかとため息しか出てこなかった。こんなに全国的な大きな問題なのにまったく話題にもならず、シレッーっと進められている現状がとても怖かった。仮にも公共交通機関なのに。
◆まずは地元から
毎月開いている評議委員会でこの問題に対してこのまま見過ごすことは出来ないのでどう取り組んでいこうかとみんなで討論をした。
そこで、「まずは自分達の地元の駅を独自取材独自調査して事実を大々的に発表。自分達の地域の問題提起していく。それぞれの地域で問題提起して食い止めていく事が求められている気がする。」となった。
早速駅に問い合わせをしようとハトミに近所の駅の電話番号を調べて、と頼んだ。するとハトミから駅の電話番号はいくら調べても出てこない、JR東日本お問い合わせセンターに連絡するかホームページで調べるみたいだよ。とのこと。
駅に電話が繋がらない、という状況にちょっと驚いてしまった。ことごとくJRは直接お客さんとやり取りするという事を受け付けないようにしているんだなというのがとても伝わってきた。やっかいなことはお問い合わせセンターに丸投げである。
せっかくなので普段自分がよく使う駅に行って、①車いすの場合駅に事前に連絡しないと乗れないんですか。②駅員が不在の場合電車には乗れないんですか。を調査してみたので、ここで大々的に発表する。
今回調査した駅は私たちの地元の6駅。
●南与野駅は、始発~6:30、9:30~11:00、12:00~13:00、14:00~17:00→駅員不在時間帯。→事前連絡必要。
●中浦和駅は、始発~6:30、9:30~11:00、12:00~13:00、14:00~17:00→駅員不在時間帯。→事前連絡必要。
●与野本町駅は、始発~6:30、9:30~11:00、12:00~13:00、14:00~17:00→駅員不在時間帯。→事前連絡必要。
●北与野駅は、始発~6:30、9:30~11:00、12:00~13:00、14:00~17:00、21:00~23:00→駅員不在時間帯。→事前連絡必要。
●北浦和駅は、常に駅員滞在。→事前連絡不要。
●西浦和駅は、常に駅員滞在。→事前連絡不要。
不在時間帯がある駅には、車いすを利用のお客様は前日までに事前連絡がほしいという張り紙が券売機の所や改札窓口に貼ってあった。インターホン越しにやり取りをしたオペレーターの人にも同様のことを言われた。事前に連絡をくれればお待たせせずに対応出来るがその場で言われた場合人員配置のこともあり乗車の際に待たせてしまうことがある。とのことだった。
このような張り紙は、2019年になってからだ。バリアフリーだのノーマライゼーションだのという言葉が当たり前になりつつある今日、この状況はあまりにも酷いのではないかと思っている。
加納友恵