虹の会機関紙「SSCにじ」4月号より転載
虹の会では今、「地域でひとり暮らししたい!」という障害者を募集中です。
一生親に面倒をみてもらう生活、あるいは施設で管理された生活…
そこにしか障害者の生きる場所がない、
…なんてことはないはずだ!
特集*障害者募集*第11回
私も何度も自分にはひとり暮らしなんてできるわけがないと、何度も、言い聞かせていました。
文・加納友恵
お久しぶりの登場の加納です。
みなさん毎月折り込みで入っている「障害者募集」のビラみてくれていますか?たまーに見ると「あれ?吹き出しが増えてんじゃない?」と気づいた人いるはずです。そうなんですこの吹き出しは毎月増えているのです。
堅苦しい文章で長々書くのも時には必要だけど、実際のところ実家を出て一人暮らしをしようと思う時って思いつきというか思い込みというかその時のタイミングなんだよなと思うので、見てくれた人が「ヨシッ!!やってみるか」と一歩踏み出せたらいいなという思いを込めているんですけど、今のところ障害者からの音沙汰無し。
う~ん。まあ確かに勇気は要りますよね。
ホイホイと障害がない人と同じように実家を出るというワケにはいかないよなとは思います。3月で卒業だからとか就職が地方に決まったからとかで一人暮らしがさも当然のように出来るなんて障害者の場合そうそうありませんからね。
だからビラだけでゾロゾロ来るとは思ってはいないんですけど、相談くらい来てもいいんじゃないかと思ったりしてるんですけどなかなかどうして、さっぱり来ないのです。今は時代が進んで私が一人暮らしをはじめた20年前に比べれば障害者の一人暮らしの介助をする事業所は格段に増えてるので、そちらに流れているのかもしれませんが。
話変わって、今月の吹き出しは「自分には無理ってあきらめないで」としました。直接相談を受けたわけではないのですが、よく聞く話として「ずっと施設にいるから今更出られるわけないもう無理だ」とか「親がそんなの出来るわけが無いと言ってるから無理だ」とか。まあそりゃそう思うよねという感じですが、ココで勘違いしてほしくないのは「アナタ自身はどう思っているか、本当はどうしたいのか」ということです。
私も何度も自分には一人暮らしなんてできるわけがないと何度も自分に言い聞かせていました。それでもどうしても一人暮らしをしたいという思いをあきらめることが出来なかった。おそらくだけれど私と同じような思いを持ってる障害者の人たくさんいると思うんです。そういう人たちに届いたらいいなと思って「障害者募集」のビラ入れてます。一緒に笑って楽しく生きていけたら最高だよね。
了